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アニキの時代―Vシネマに見るアニキ考 ( 谷岡雅樹/角川SSC新書 )
2008 / 01 / 24 ( Thu )
この本は、完全にVシネマを肯定している。全身全霊賭けて信じている。谷岡雅樹だから、という訳ではない。そりゃあ谷岡はいつだってVシネマの側から弾丸を撃ち続けてきたさ。しぶといVシネマ。だが、誰かが言葉にしなけりゃ、消えてしまう。いつまでも、あるとおもうな親とVシネマ。

当たり前の事だが、送り手も受け手も瞬間瞬間を生きるだけで精一杯の口下手ばかり…。その中にあって、ほぼ孤軍奮闘しながら谷岡雅樹はVシネマを丸ごと身体で受けとめ、その想いを様々な形で我々に訴えかけてきた。作品そのものだけでなく、俳優を主体にして語ったり、時代背景や世代論、また時には自らの人生をも絡めて。真っ当な作品論や監督ごとの演出などより、「書く理由?私情で上等だろ!」…と云わんばかりの迸りが谷岡の文章にはある。ときとして、肝心の本編よりも谷岡の紹介文のほうが遥かに面白かったりするのはご愛嬌だ。

これは、新書の形式を借りたアジテーションである。いや、たしかに奇怪なアニキ論が展開しているのだが、本書の云わんとしている事は、時代はアニキを求めてる!などというハナシではない。早く、一刻でも早く近所のTSUTAYAに出向き、Vシネマを手に取れ!という熱いメッセージである。そこに居るのはレンタル屋の棚で凌ぎ削るアニキたちや弟分たち。オビの哀川翔はもはや撒き餌だ。そう、本書は他に類例をみないVシネ俳優のみにググッと寄った役者紹介の書でもある。

始まりは慎重だ。新書のフォームに則る。時代がアニキを求めていた!なんていうのは方便だろう。興味深いが、Vシネマの支持層とニートやフリーターやオタクをダブらせるのはあまりにも無茶だ(ネットの隆盛で第二の博徒が現れるという意見は面白いが)。あくまでそれは、枕詞やダシに過ぎない。そのうちに、魂で語られる、相当に読みやすく編集者に直されただろうが、いつもの谷岡節が響き渡る。

最終章、小沢仁志にページが割かれる。単に小沢を紹介するだけなら第二章で済んでいるではないか。ここにあって、小沢仁志の主演作のトークショーの模様が綴られるのだが、もはや、その場にいないおれ(やアナタ)が責め立てられている。おれやアナタが、その場にいない事に苛立つ谷岡。新書であっても変わりなし。迸る。例によって文章は崩れ、言霊がちいさなページから噴き出す。残骸かもしれない。燃えかすかもしれない。願望かもしれない。…そこにはかすかな想いしか残っていないかもしれないが、もう十分だ。言葉もない。必読。

アニキの時代―Vシネマに見るアニキ考

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