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モンゴル (2007)
2008 / 04 / 22 ( Tue )
ほらおれ、ご存知の通り、ジンギスカン(チンギス・ハーンでも可)についての知識ってさ、シブサワ・コウと北海道のビール園しかしらないわけですよ。知識というよりも、どっちかいうと経験と体験ですわね。とくに小学校時代より、おれの歴史観すなわちシブサワ・コウ歴史観だったわけで、そのとき歴史が、PC-9801のCRTを通して、動いてたんです。まちがいなく血生臭いモンゴルの草原がそこにあったと。

モンゴル
クソみたいな想い出はさておき、題名が『モンゴル』、で、主人公が先に挙げたチンギス・ハーンとなるとですよ。ちょうど去年のいまくらい、角川春樹が鳴り物入りで作って本気でコケた大作『蒼き狼 地果て海尽きるまで』をおもい出しちゃう。全編、学芸会のようなチャチな出来で、NHKの大河ドラマをはるかに下まわるスケール感のだった『蒼き狼』に比べ(以前褒めてるような書き方したかもだが、そんなん全部嘘だから!ここの文章、全部嘘だから!)、本作には史劇としての重厚さやスケール感はあった。そこそこ、おもしろいし。

主人公はテムジン名で過ごす時代、すなわち幼少期~青年期までの活躍を描いており(要はチンギス・ハーンを名乗る手前ね)、おれの想像してた浅野忠信がユーラシア大陸狭しと駆け回り、アッチで略奪コッチで凌辱むこうで大虐殺…と、やりたい放題をやる内容とはチョイちがってた。むしろストイックな青年時代?父親の腹心に裏切られてとっ捕まって奴隷扱いされたり、一穴主義を貫かんと、さらわれたヨメを奪いに昔の友達(スン・ホンレイ)に加勢頼んでみたり、盟友の誓い立ててたはずのその友達に襲撃されて奴隷として隣国に追放されたり…と、あんぐりするほど波乱万丈。そして荒ぶるように響くホーミーの音色…。

時おり、「モンゴル人ならこうするね」的ふしぎアイデンティティーを訴えるセリフが繰りだされる。ヘンテコなローカル・ルールとでも云いましょうか。モンゴル人って…子どもは殺さないとか、女のために合戦はしないとか、そもそも他人のヨメさんでも「俺の嫁www」とかいいながらさらっちゃうくらいに柔軟な感性の持ち主が多いみたいです。それらひっくるめ、モンゴル人の草原の力学が、大変見ごたえのある雄大な自然と、その美しく変化する季節とともに描かれる。監督のセルゲイ・ボドロフというひとはロシア人だそうで、適度に距離を置いた描き方には好感が持てた。ちなみに撮影は、監督のセルゲイとロジェ・ストファーズ(『ディスタービア』)。

見ごたえがあるといえば、テムジンのヨメさん役のクーラン・チュランもね。なんつうか、個性的だなあ…これは海外のマーケット的にはどうなんだろうな…とかおもって観てたけど、でも最終的には美しくみえました。女の武器を利用してダンナ助けにいくあたり、素晴らしいなーと。あ。あと浅野は全然問題なし。ただ、おなじアジアとはいえ、何世紀も前の異国の大王を演じてるほうが、たかだか数十年前の東京の青年(『母べえ』)を演じるよりも違和感が少なくナチュラルだっていうのは実際問題どうなんだろうか。

モンゴル

YouTube - Mongol Teaser Trailer

(21日、ソラリス6にて)
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