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パラノイドパーク (2007)
2008 / 05 / 09 ( Fri )
この監督が、なんかふつうのことやろうと(ドラマ的なこと)すると、おっかないよね。ま、ふつうではありません。

パラノイドパーク
そんなガス・ヴァン・サントの新作。直近の作品群にあった、つねに睡魔と隣り合わせでありながら、絶対に寝かさないチャレンジャブルなノリ(典型的ハリウッドスターで観念をやる、実際の高校生銃乱射事件を幻想的に描く、実在のロックスターの死期までをドローンに描く)は後退し、つうか、それらで培った方法論のただの転用でこさえた軽い小品といったふうではある。てか、ふつうにドラマやろうとしてんのか?と当初は当惑。冒頭でかんじた印象とおしまいまで一緒です。なんつうか、性的なドギマギさを廃したラリー・クラークみたいでない?『KEN PARK』とか『BULLY』とかさ…その背後にスケーター文化が絡んでるからってわけではないとおもう。

粗筋を書き出そうとすると、途端にあたまのなかに靄がかかる。おれ自身がバカなのは仕方がないが、この監督が好きになった頃からの諸作はみんなそうで…。主人公は、とあるティーン男子。"パラノイド・パーク"と呼ばれるスケートボーダーの集う空き地付近の停車場で、無自覚なまま、そして半ば運命的にひとを殺めてしまう、そのために引きおこされる麻痺的感覚つうか状況つうか、アトモスフィアを、ただぼけーーーーーーっと我慢強くこちらは眺めているだけ。別段、狂ったひとや狂った行為は出てこない。ただ一箇所、黒沢清の『スウィートホーム』世代を直撃するショックシーンがあるけれど…(ちなみにPG-12)。

実のところ、意識して寝ちゃおうかとおもったの。前夜の酒が抜けなくて…でもダメなのな。無理です。現実を語ろうとするときに、ここまで非現実さが溢れだすと、なんか悲惨な話しなのか幸福な話なのか分からなくなる。それでも、先に挙げたように、ほんのすこし地上に足を着けようとしているのかなって。でもまあ相当なもんで、セリフやダイアログは一向に物語ろうとせず、ポツポツと呟くだけ。混乱させるつもりはないけど、それでもきれいには進まない時の流れなど、観ていてただそれだけで見蕩れますわ。キャメラはクリストファー・ドイル。流れる音楽はニーノ・ロータやエリオット・スミスなどなど。全然寝れない。格好よいです。

パラノイドパーク

YouTube - Paranoid Park / Trailer

(5日、シネセゾン渋谷にて)
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