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劇場版∀ガンダム I 地球光
2006 / 04 / 15 ( Sat )
「Zガンダム」トリロジーが幕引きしたいま、観てみた。
まったくもって富野由悠季という演出家の、底知れなさを知る。

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TVシリーズの本放送時は毎回ビデオに撮ってみていたものの、正直難儀な展開の理解に苦しみ(とくに第一話目から数話、何度リピートしたか)、ボルジャーノンや不可思議なモビルスーツの使い方(要は創始者自らフォームを解体してた)、名劇チックなキャラクターやルックをナントカ面白がっていたものの、どっかで楽しめなかった。

べつに自分はガノタじゃないし、抵抗なんてない筈なのに。

とはいえおれは、囚われの身であったことにいまさら気がつく。

本作冒頭の性急すぎるテンポに、リアルタイムでみていた自分自身がたじろぎ、正直おののいた。アタマでは話し、理解していたはずなのに。
だが次第に、こちらを察するかのように心地よいテンポがうまれだす。

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後編を観ていない以上、これ以上は云えない(TVシリーズの最終話も実は気後れしてみていない)。
ただし、富野由悠季というひとの、才能の、そして不幸をなぜか感じ入った。

不出世の演出家であることには間違いなく、当然TVのシリーズディレクターごときで収まる器じゃあない。
かといって、製作側は本編(劇場作品)まるまるオリジナルで預けさせるわけにもいかない…という厄介な存在。
演出家としての業の深さ、欲深さを本作通じてあたらめて、まざまざと感じ入る。

これは多分、富野本人も気がついているし、もしかするとそういった論は以前からもあったかもしれない。
いずれサンライズも親会社のバンダイも承知の上。
すべて、分かった上のことかもしれない。

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Zガンダムの劇場版(ちゃんと、全部観てますよ)では、旧TV版の作画と新作パートとの乖離以上にそのテンポ(語り口)にイロイロ意義申し上げたいところだったのだが、この『地球光』を観ると、劇場レベルにチト足らないレベルの画柄なれど、作画的アベレージそのものは頗る堅調で、それ以上に演出・編集の妙技にウットリする(とはいえ、ザク=ボルジャーノンをあおりで切り取る等、作画面でこの20年培ったノウハウは見事)。

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「シリーズディレクターに短く、オリジナル劇場監督に長く…」

などという、失礼極まりない言葉が浮かぶ。
このあたりが、演出家として生き永らえてきた本分・中心核なのではないかと正直、いまはおもう。

(DVD鑑賞)
turn-A-1
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