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実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち) (2007)
2008 / 05 / 31 ( Sat )
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
事件を描いた先行作品(『鬼畜大宴会』、『光の雨』、『突入せよ!「あさま山荘」事件』)に業を煮やした若松孝二が「おとしまえをつける」べく(本人談)撮った大作。内容が内容だけに確かに重苦しいが、けれどあっというま。身じろぎも出来ずただ3時間10分、スクリーン見つめるほかなかった。なんとなくは、わかっているのだがかなり整理されきっており、観ていて混乱することはない。相当数の実在の人物が登場するのだが、事実関係(かなりの取材をしている)と作劇上の人物描写・配置とのブレンドがうまくいっている。ややアナクロなジム・オルークの音楽も、どっかしら耳にのこるかんじでいいです。

前半部は60年の安保反対闘争に端を発する闘争の経緯をかいつまみ説明し、中盤は赤軍派と革命左派が合流して出来た「連合赤軍」の、おもに山岳ベースでの粛清…つーか完璧に仲間内リンチなんだが、そのさまが淡々と、はっきりと描かれる。総括だの云われてもわからんが(だいたい、上映後のトークショーでも監督自身、明確に答えられないようだったし)、ただいえるのは行き場のない集団なんざロクでもないことにしかならないってこと。家庭しかり学校しかり会社しかり…そういうもんの縮図ね。坂井真紀はいろんな意味でがんばっていたのでえらいとおもう。そして、後半部。外圧も内圧も頂点に近づいた頃、指導者である永田(並木愛枝)・森(地曵豪)がパクられ、組織が散り散りになるなか、とある山荘に立てこもる。その山荘には、美しい人妻(奥貫薫)が管理しているのであった…。

そのね、奥貫薫がいる山荘だったらおれも行きたいですよふつうに。リゾート感覚で。でも、猟銃もって立てこもるんだからさあ…。劇中、連合赤軍の幹部層におり立てこもりグループのリーダーだった坂口(ARATA)は管理人さんに、「あなたは決して人質ではありません。あなたは我々の側でもなく警察の側でもなく中立の立場で、この山荘の管理人として中立でいてほしい」と頼む。人質ではなく中立の立場。二度繰り返されるこの言葉。二度目に管理人さんは「裁判で証人として呼ばないのなら」と了承する。若干の違和感ののこるこのやりとり。トークショーでの質疑応答で若松監督は、あくまで仮定としてコメントを発した。管理人さんは一切取材を受けないそうで、監督自身、背後関係をそうとう取材したようす。そのコメントの内容はここでは書きませんが、うーん…。

興味本位で過剰さを打ち出す形式ではなく、テロップもナレーションも(原田芳雄による)控えめで品がいい。うまくいえないが、ラスト、加藤三兄弟の一番下(タモト清嵐)が「勇気がなかったんだよ!」と訴えるシーン(ここは完全に監督の創作)から以降、エンドロールまでのすべてがなんとも名状できないきもちになった。

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程

YouTube - 「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」予告編

(フォーラム4にて)
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コメント
--昔は真っ赤。いまは真っ黒。--

んまーそういうのにかぶれる時期があるってことで。

監督が会場でパンフ(つか一般書籍)手売りしてておもわず買った。
それにパンフに山荘が監督所有の別荘って書いてあってたまげた。
(私物だから壊しても構わないという姿勢・・・)

あと、この尺で片面1層だとVCD並みの・・・。
ま、きもちだけでOKです。
by: ナーニカ * 2008/06/01 21:58 * URL [ 編集] | page top↑
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