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たまもの (2004)
2008 / 07 / 24 ( Thu )
たまもの
ほら、お弁当問題ってあるよね。人類積年の課題。その…先日あるかた(中国人小姐)におれの好みの女性のタイプ聞かれたんですけど、相当悩んで、お弁当を毎日作ってくれる女性と答えた…。すべてのプロブレム(紛争とか原油高とか)の解決策はお手製のお弁当が握っている。やっぱお手製のお弁当しか、ないっしょ!…とおもった(作りたくともお弁当作れないさまざまな事情がこの世にあるを重々承知の上で)。だってさー。お弁当つくってくれたらやっぱうれしいでしょ常考。その…男女の間に横たわる、お弁当問題に深くメスを入れた、いまおかしんじのピンク映画。キャメラは鈴木一博。

たまもの

海辺の、なんの変哲もない街。主人公は妙齢の女性、愛子(林由美香!)。プロボウラー目指している。無口で、自己主張があまり得意ではない…タイプ。なんだか多少ディスコミュニケーションなかんじ。勤め先のボウリング場の上司に言い寄られて拒否できずにいたりだとか、はた目には相当痛ましいタイプの女性。そんな彼女が恋をした。相手は年下で、郵便局の窓口職員(吉岡睦雄)。まあピンク映画だから、尺もなにもかもが限られている。当然濡れ場が何箇所か付される。だが本作で個人的にグッとくるのは、彼氏のために作ってあげるお弁当の存在。それは、食べられるために存在する。食されて成立する愛。

たまもの

ありがちだが、尽くしまくる女に、男は退きぎみになる。年上からベタベタされると、どうも男としては都合がわるく、疎ましいものなのかもしれない。ついでに、女に飽きてしまったのかも。女の身体にも、かいがいしく尽くすその優しさや、誰が作るよりも美味しい筈のお弁当にも。タイミングも最悪で、男は勤め先の郵便局の若い女(華沢レモン)に言い寄られてつい喰っちゃう(喰われてしまう?)格好。やっぱ若い女と比較したらね。性格もさばさばしてて、逆だし。となると、男のとる態度は決まっている。

たまもの

せっかく作った愛情たっぷりのお弁当を、彼は受け取らない。勤め先まで持っていっても(多分そこが彼女の、いとおしくもきらわれるところだが、観てる分には実害はない)拒否られる。それって全人格やら存在の否定じゃん。そんなに簡単に云うなよな。関係を紡ぐ困難さ、いびつさが表われる。コメディだが、コミュニケーション不全だから、誰も彼も。だから、最後に、最後に一緒になろうと持ちかける。ラストのベッドシーンは変則だが、コメンタリーでも云っているように、ピンクでしか描けない情感にあふれている。

たまもの

結末に関してはどうもこうもない。順当な終わりかただとおもう。って…これってオンナノコ映画なのけ?30過ぎの喪女じゃん?とかなんとか。たしかにそうだよ。ボウリングの玉と一緒に暮らす女。お弁当作りのうまい女。頼めばやらせてくれる女。無口な女。…そういうかたちでしか、愛を表現できない女。ある意味男性の、理想の女性像の結実させた姿。だが、それすらも疎ましい。いつしかきらいになる。だってさ。観ている我々だって、そんなもんじゃないのかなって。

たまもの

(DVD鑑賞)
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