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崖の上のポニョ (2008)
2008 / 07 / 24 ( Thu )
観終えて、動揺のあまり駐車場の場所がわからなくなった。きょうは土用の丑の日です。

崖の上のポニョ

以下、未見の方は読まないほうがいいです。
宗介のモデルは宮崎監督の長男吾朗氏(40)。吾朗氏が昨年、「ゲド戦記」で映画監督デビューしたことを、 宮崎監督は自分への反抗ととらえ、「こんなことになったのは吾朗が5歳の時、仕事ばかりで付き合っていなかったからだ。 二度と吾朗みたいな子をつくらないために」と反省の気持ちを込めているという。

宮崎駿、頭おかしいわ。完璧に狂ってる。もう、なに書いても無意味。というか、人類はまだこの作品を表現する言葉がみつかってない。正直、ここまで凄まじい作品だとはおもわなかった。吾朗みたいな子供を二度とつくらないっていうだけでなく、全篇にわたって全人類に向けての説教をこれでもかと繰りだす。愛なき世界を猛烈否定し、生命を積極果敢に肯定しまくる101分。

本当はね、最初のれなかったの。まじでこんな話しやってんのかよ…とかおもった。エフェクトすらすべて手書きというアニメーションの妙味がたっぷり観られて、確かにリッチだけど、本当に擬人化した金魚が出てきちゃうし…。名倉靖博だけでなく奈良美智もパクられた!とか騒いだほうがいいな…とかさ。だが、船上と崖の上とのあいだの交信、三人家族のやりとりを観ていたら、もう泣けて泣けて仕方なくなってしまった。以後、なんかあるたびボロボロ泣いてた。ことさら波間を笑顔で駆け抜けるポニョ観てたら…(その周囲ではありえない規模の津波で船舶がガンガン没したり座礁したり)。おかしいだろどう考えても…?さかなのこ。グスッ。

中盤から後半、個人的には『天使になるもんっ!』の異種間の、無垢で見返りを求めない純粋愛と(あれは宗介でなくて"祐介"ね)、やっぱ『新世紀エヴァンゲリオン』の人類補完計画後の世界を連想した。宗介=シンちゃん、ポニョ=アスカ…まんまじゃねーか。当然一夜明けたあの海は"L.C.L.の海"なんだろうなーとか、勝手に。だから、殊更やけに泣けた。ポンポン船のくだりとか。ただ滂沱。あとね、宗介にしろポニョにしろ立場対等なの。男女共同参画型エスコート・ストーリーとでも呼べようか、『未来少年コナン』最終話のような感動が待つ(まさに"大団円")。

宮崎駿がどのくらいカットみてるのか現段階では不明だが、アニメーターとして完全に脂の乗り切った最上級の仕事をしている。そのへんもすでにおかしいだろ?きっと、ピクサーの連中がジブリに表敬訪問に来てても、宮崎は腹の底では馬鹿にしてたにちがいない。お前らこんだけCGIで動かせるかよ?と。こんなん、『スカイ・クロラ』と比較とか、無茶すぎる。業界全体への説教のようにもおもえる。庵野はエフェクトアニメーターから、押井はシリーズの各話演出から、息子吾朗はカット袋の回収から出直せ、と云わんばかりだ。

動きの快楽を最優先にした結果、物理法則や多少の画のみだれ崩れはまったくきにしておらず、むしろ演算で出せないデフォルメに徹底的にこだわっている。本当に眼福。大画面でこんな大変なものが拝めるとは。背景は吉田昇が担当し、三鷹の森ジブリ美術館上映用短編の『コロの大さんぽ』の手法を導入。色鉛筆のような優しいタッチがすばらしい(ついでにエンドクレジットの出し方までまったく一緒)。とりあえず、ごくごく過小に表現しても、全人類必見だとおもう。

崖の上のポニョ
YouTube - 崖の上のポニョ予告

(ソラリス1にて)
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