FC2ブログ
ハンサム★スーツ (2008)
2008 / 11 / 02 ( Sun )
時間調整で観たつもりがいつしか本気に。このままだと、死滅しかねない邦画のコメディ・ジャンルに、本気で挑んできた一本のようなきがしてならない。例年のセレクト感覚なら絶対に観ない一本。でも、本作の意義や功績は意外と高いのではないか?邦画におけるファレリー兄弟の域、とは云わないが、本気で笑わそうという意気込みがかんじられ、買える。

ハンサム★スーツ
美醜問題、色恋、恋愛偏差値の件。とか、そういう諸々を一気に解決する方法。自分が変わるか、相手が変わるか、社会・世間が変わるか。個人的な好みを云わせてもらえれば、社会や世間を炎上させて改変させてやりたい。根こそぎルール・規範やフォームやスタイルや、イン/アウトの単なるきぶんとやらを根元から変えてやりたい。激変させてやりたい。そういうきもちはある(自分や他人に期待するよりか、法律や規範といった旧弊なもののほうが余程実効性がある)。だが本作の主人公(塚地武雅/谷原章介)は、自己を変える手段を選択する。自分は変えられるのだと、信じる。テイク・マイ・レヴォリューション。洋服の青山。それって、なんなわけ?ツー・パンツ・セールでしか利用しないあの会社。

ブサイクだが存在までは否定されていない、むしろ愛されているし才能を生かした生業についている塚地武雅、でも自分のルックスがきに入っていない。自己の否定。ついでに偶然事故的に出逢ったアルバイト少女(北川景子)に一目ぼれして告るが、逆に相手が問い返す。「好きなのは、私の内面なの?????」…はあ?しるかっつーの。てめーの内面なんざ、てめーの両親でもわかんねえだろうよ。だが主人公は悩む。これまでの人生、かかる不幸はすべて己が上っ面にあった!じゃあ、変えてみようじゃないの。多少の逡巡あり。

被差別をキッチリ描いてる点に本作の意義がある。なおかつ脚本(鈴木おさむ)の妙味を見事にすべてキャッチ。監督の英勉は自我出さずきっちり請け負いきった。CM出身のくせに…嫌えないじゃないか。照明がどっからきてるのかわからないルック。でも無駄打ちは皆無(編集の掛須秀一によるところも大きいのでは)。劇伴のセレクトも世代的に実に即妙(おれとかジャストでドンピシャなんすけど…CBS/EPICソニー最高!)。

そしてネタを単なるネタで終らせてない。半島とのちがい…ぶっちゃけ、『カンナさん大成功です!』みたいな話しかとおもいきや、アプローチから悩み方や解決方法に至るまで、見事に異なっている。変身してから悩みまくるのではなく、変身してなお元の自分について悩む。そして、不可逆性は物語に含有させない(させられない)のが日本的なのかも。よくもわるくも…だが、エンディングの遊離ぶりは、この列島特有の資質でなお、おれがこの国をきらえない理由のようにもおもえる。藤子Fや小学館系…高橋留美子がきらいな日本人なんて、この国にいるのか?…不満もかなりある。池内博之と本上まなみのカップルなんてファレリー兄弟系の逃げ道の最たるもんでしかないし(必然がない)…だが、本当ラストの谷原章介と大島美幸のツーショットに罪はない。そこに意義がある。

ハンサム★スーツ

(1日、ムービーオン シアター3にて)
映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<レッドクリフ Part I (2008) | ホーム | 地球でたったふたり (2007)>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://daliandisease.blog47.fc2.com/tb.php/1640-b4294212
| ホーム |