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休暇 (2007)
2008 / 12 / 05 ( Fri )
なんとも云えないが…とりあえず裁判員制度を無批判・無条件に賛成しているひとに強制的にみせたほうがいいんじゃ?と。現行法は容易く変えられないのだから…。先進国でもちょうレアな刑の執行シーンがあるので、その是非はともかくとして、海外の映画祭に出せばいいんじゃね?となどとおもった。あーあと、ある種の職業紹介モノともとれそうな風情ね。

休暇
本作は吉村昭の短編が原作。死刑囚(西島秀俊)と刑務官(小林薫)の過ごす数日間を淡々と描く。まず、刑務官のお仕事の裏側や、執行の際のディテールに関心する。物語は淡々と奇をてらわず、シンプルに進む。ビデオ撮影だが、独房シーンのテラテラした人工的な冷たさはわるくない。

詳細は明らかではないが、死刑を求刑される程度には重罪を犯したとおぼしき西島秀俊の計り知れない空疎な内面が、そっけのない獄中生活のなかで綴られていく。同時に西島が服役しているムショに勤務する、生真面目な刑務官である小林薫の私生活の変化(バツイチ子持ちである大塚寧々との婚姻)が合間織り込まれるという、筋立て。

クライマックスは、要は執行シーン。それに小林の生活がどう絡むか。死刑執行時に、床が落ち絞首され落下する西島をキャッチするという、“支え役”―。そんな誰もが忌み嫌う役目をかって出てまで、小林が特別休暇(一週間)を得たがったのは、一体誰のなんのためだったのだろうか。ヨメの大塚寧々とそのコブのため?…でもま大塚寧々、なんかイイよなあ…バツイチで六歳の将来的に西島秀俊みてーになるかもしらんガキ(宇都秀星)がくっついてたとしても…。

小林は真面目な人物だがどこか欠損があるというか、不全な人間でもある。思慮もなく(半ば投げやりで)バツイチ子持ちと婚約し、披露宴の料理もワンランク上のメニューを選び(列席の同僚は同じく執行者で、出された皿に手をつけられないでいる)、落下する肉袋のキャッチャー役を志願する……どこか、壊れている。自覚せず壊してしまいたいと切望している。そんな小林を大塚は涼やかだがまちがいなく受け止める。唯一ふたりきりになる温泉宿の一夜、小林の愛のなさ…無関心…を大塚はとがめる。が、それすら仕方がないように受け入れる。

地味だがいい映画。けどああいう結末でよいのか。果たしてなんらかの解決はみえたのか。わからない。西島への刑は執行されたのだし、小林は大塚の連れ子と多少なりとも関係を築けたきもする。きっと少しずつすべてに慣れてゆく。一言も言葉を交わさずに今生の別れとなった西島の妹ちゃん(今宿麻美)も、違和やしこりを抱えながらきっと慣れてゆく。ゆるやかに慣れてゆく。そしていくらショックであっても、きっと忘れてゆく。休暇で乗った電車のゆれや、畳の上を進む蟻を一呼吸してすぐさま忘却するように。

休暇

(4日、ムービーオン シアター9にて)
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