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キャバレー日記 (1982)  ※根岸吉太郎 市民大学講座
2009 / 05 / 25 ( Mon )
どういう権謀術数を用いたかしらんが(ごめんね)、地元の芸術系大学の新規開設された学科の長として教職の座を得てしまった根岸吉太郎の作による、昭和57年製作の艶笑ピンク。上映はその就任の祝儀。なので、ほぼ一方的に当時の想いでバナシを滔々と語るティーチイン付きの催しとなっていた。眠たげなおいぼれ羊のような根岸の喋りは、もにゃもにゃとナカナカ本筋に達することなく迂回しながら展開した…。だが作品そのものは才気走ったシャープさがあり、なおかつユーモアに溢れてた傑作(本人も一番のお気に入りだそう)。脚本は当時の盟友・荒井晴彦。まったく、かろやかでよいです。あとま、これ10日強で撮ったとのこと。斜陽でも、そういうことが可能だった時代のロマンポルノ。

キャバレー日記
※画像はDVDジャケットです
筋立てそのものは根岸本人曰く、むりやりドキュメンタリー的"ハウツーもの"と称していたが…まあ、どこまでいってもこれは劇映画でフィクションだろ?よくもわるくも、所詮は艶笑エロコメだろと。無理に繋げんなよ。…まあ、性風俗従事者のお話しです。舞台は新宿歌舞伎町の、抜きアリのキャバレー。いまでいうピンサロの形式だが、ほぼ現在同様のスタイルが当時から行われていたことに軽く驚く。だが恐るべきことにこの風俗様式、時と場合、おにゃのこのキブンによっては本番行為もアリなのだった…そんなわけで、ある意味町田や黄金町、NK流の原初的風景も垣間見れるというなかなかに(そっち方面の意義においても)興味深い内容。

そこに、カッペ臭さの抜けないボーイさん(伊藤克信。朴訥と容易に云い切れない妙味湛えてて…よいです)の日常、そして想い。と、想いを寄せるのだが、店の商品であるため触れることすら出来ないホステスさん(竹井みどり。めちゃくちゃキュート!おれも通いたいし飲み直ししたいです!)との関係、また恋敵となる上司の北見俊之(北見敏之。いまと同じく、猫背で見上げるような姿勢は変わらず)、売上至上主義の店長上田耕一なんかが絡む。テーマはヤレない男女のもどかしさ(先に挙げたように、店のオンナノコは商品なので手出しできない)、あと性を鬻ぐ女性の、強烈なるアマチュア化…かな。意識は素人、でも手癖はもはやプロなのやら。そう、プロと素人の境界が融解した時期を鮮烈に描写しており、その曖昧模糊とした境界(要は、境界なんてないのね)をとらえておりよかった。いまもう、その、関西援交的タッチですら古びた風景になってるわけで…。

それよりなにより、おもったのはさ。みんながんばって働いてるのね。いつの頃からか日本映画は若者の働く姿を映さなくなった。でもでも本作はちがう。多少カリカチュアされていようが(システマチックな性の処理と軍艦マーチ、あと地獄の特訓ふうの描写など)就業意識、職業意識、そういうものが前面に出ており、新鮮かつ好感が持てる。当然バブル前の時期の話しで、皆カネのために、生活のために働いている。それってすなわち生活感のことなんだが、当然のことながら大事だなって。無論カネだけでもない。メンツや意地でサービスがエスカレートしてく様…この絶え間ない業務改善と顧客満足こそが戦後の日本の復興を支えてきた。男は額に汗かいて、女は股ぐらに汗かいて…当然のことに、当たり前に感動した。就活前の男女全員が観るべき作品。全国のハロワはこれを強制的に求職者にみせろ!話しは、それから。本作、無闇に評価されたことが必ずしも益になってないようなきがする『おくりびと』関連のスタッフも。いまや底力と同時に、進歩のなさや先細った悲哀もかんじる。

(19日、フォーラム3にて)
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