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戦場でワルツを (2008)
2010 / 03 / 28 ( Sun )
アニメーションの形式で語られる告発系戦争ドキュメンタリー、もうこの時点で誰も追随しようのない向こう見ずなスタイルとなっているが、そこにミステリ的自己探求の要素が加わる。結果、類まれな映像美と作り物ゆえの後味のわるさが生じる稀有な作品になっている。

戦場でワルツを
若い頃レバノン戦争に従軍した経験を持つ映画監督の主人公、悪名高い大量虐殺となった重要作戦の現場に当事者として居合わせたにも関わらず、その記憶がすっぽり抜け落ちてこれまで生活していた。なので部隊の生きのこり…昔の交友関係からそのあたり掘り返し始める。訪ね歩きまわって欠けた記憶を取り戻そうとするが、あくまで個々人の「体験」を多分に皮肉こめて過剰に、そしてファンタジックに再現するあたりが本作のキモ。このあたり、画的なものもあってリンクレイターの諸作に通ずる瞬間が、もっと云えば戦争なのに関わらず(いやだからこそ)煌びやかでドラッギーな非現実感が其処此処にあって、最大の魅力であり、おそらく最大の問題でもある。

インタビューの形式で共に従軍した旧友に語ってもらっても、ただの記憶。意味はもはやない。だったら…と、ギャグさながらの挙動で発射発砲され、被弾し、爆発する。画的な違和感、いわゆるトゥーンシェードされた一昔前のロマのフ比嘉氏のよーな画ヅラで過去の記憶が解きほぐされ、惨事が再現される…それってちょっとすげーよな、無理だよな、って観ながら。だがこの違和感は最後の最後までのこりつづけるが、この違和感こそが凄惨さで覆われる一歩手前で戦争を前のめりで描ける唯一最大の根拠となる(もちろん技巧的にリアリズムの追求ができないからイージーな動きを選択している点もあろうが)。

おしまいで実際の虐殺現場を伝える当時のフッテージが流されるのだが(これはオチでもなんでもない)、興醒めさせられるというか、ベットリとした3Dモデルがせっかく紡いだ"戦争体験"から遠ざかってしまうきがした。映像そのものやや長すぎだし、スチルで絵画のような陰影を施し、かえってフィクショナルな興奮を呼び起こしたデ・パルマ『リダクテッド 真実の価値』のほうが狡猾で効果が高かったようにもおもった。

戦場でワルツを

(4日、フォーラム1)
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