スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | page top↑
クロッシング (2008)
2010 / 07 / 02 ( Fri )
観おえて、必要以上に責任を負わされるような無力感をあじわった。ミラーズ~でも、~ガードでもない。現実の過酷な政治情況をたたき台にして、どこまでフィクションとして昇華させることが妥当なのか、適切なのか。でもきっと、ああならざるを得ないエンディング。ガキがうろうろして活動停止して、ファンタジックなヴィジョン幻視しちゃう映画はあれですよスピルバの『A.I.』なんかもだよなあとか。あれもやたらな無力感味わえるんだよな。基本、母を訪ねちゃう系というか。そしてちょうど昨日、昼時なのに客のいないラーメン屋でみそラーメン喰いながら原哲夫の『CYBERブルー』を読んでて、2話目のエピソードにもそういう、無力感をかんじた。なのでラーメンがいったい何味なのか、わからなくなってしまった(ちなみにそのまま昨日午後はエアコンかけっぱで延々午睡)。

クロッシング
舞台は冒頭、北朝鮮。シンプルに市井の人々の暮らしを照らす。一家の大黒柱で主人公の工員(チャ・インピョ)とヨメとその息子の三人家族は、貧しくとも慎ましく、そしてそれなり楽しく暮らしていた。だって周りの皆が全員貧乏なんだもの…じゃあ夢見たって仕方ねーな的ベーシックインカムな低い満足。当然生活は苦しい。そのうちヨメが結核かだかにかかって床に伏せる。北朝鮮では満足に薬も処方されない(なので闇市でも入手不可)。実は主人公はサッカー選手だったのだが、過去の栄光などはなんの役にも立たない。唯一薬入手の手立てだった、中国と闇交易してる親友(資本主義の香りを嗅がせてくれた)があっさりパクられたりして、いよいよ中国に乗りこんでって稼ぐしかねーな、って事態にになっちゃうのであった。監督は『火山高』『彼岸島』のキム・テギュン(両方観てない)。

以後、北朝鮮の生活やサッカー事情、聖書バナシなんかも混入で、なんだか現実に即した地味な『ザ・ウォーカー』みたいだな!などと。命からがら中国に渡った主人公のお父さんだが、アットホームな「誠愛の家」に紛れ込んで現場仕事に従事するも公安の手入れ喰らってお尋ね者になってしまう。この窮地を脱するには冷静に西側先進国に亡命するしかない!かも!でもお父さんはいまいちそのあたりの政治的絡みだろうと駆け引きがわかっていない。おカネもらえるよ~って、云われるがままドイツ大使館に逃げ込むが元サッカー選手だし広告塔みたいになって、一向に家族に会える兆しがみえない。此方子どもちゃんのほうは看病の甲斐空しく母親にも死なれ、生活苦の塊状態になっているので、お父さんの後を追って中国に渡ろうとする。カネフスキーっぽいストリートチルドレンになったり、結局川を渡れず収容所みたいなトコで裏切り者の子と謗りを受ける。なかなかこの親子感動の再会しないの。なまじ演出力が半端ないため観てて重苦しい。

聞くところによると、いま中国の生活環境って約昭和50年代の日本と同程度にまで達しているらしい(本当かどうか知らんが)。すでに中国の3K仕事を、自国内ではなく更に更に安いとおぼしき公に国交のない朝鮮から連れてきて従事させている、この現実。また周囲の善意でドイツ経由で韓国に亡命したのに、支援者側と意思疎通がまともに計られず、かえって面倒なままに再会が妨げられ、なにも出来ないまま刻一刻と無為に時が過ぎてしまう、このむなしさ。おもい帰すだけでショッパイ気分になってしまう。それでも希望の光が差しはじめる終盤。運や才能や努力ではなく、けっきょく引っ張られるためにはカネなんかなーみたいな、さもしいきもちにもなったが、きっとこの親子会えるんだろうというお定まりの落着を心待ちにし始めた。それが枕抱えたオムニの登場で雲行が悪化。あーこりゃ絶対会えないわ。事実会えない。走馬灯がガンガンはしる。国境地帯、『コンタクト』や前述『A.I.』を想起させるような紛い物の、空々しい満天の美しすぎる星空。おれ小声で、「ですよねー…」って呟いた。

クロッシング

(6月25日、フォーラム4)
映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<ユキとニナ (2009) | ホーム | アウトレイジ (2010)>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://daliandisease.blog47.fc2.com/tb.php/2322-2a450f8a
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。