スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | page top↑
ユキとニナ (2009)
2010 / 07 / 04 ( Sun )
大人の都合でコドモちゃんが翻弄されてしまうという絵に描いたような不幸を、わざわざ仏蘭西を舞台にして諸々絡めて描く。んまあ、諏訪監督なら仕方ない。これまでの男女の壊れかけの、縺れるかのような間柄も部分的に触れてくるが、あくまでコドモ視点で一貫。えらいなーとおもうのはコドモだから純真だとか正しいとか、そういう推しつけがましさがない点。でもちょっとフェティッシュな、ありていに云えばせっかくオヌヌコが登場するのにもかかわらず、なまめかしさというか、エロ成分が不足してる。なお諏訪敦彦ともうひとり、イポリット・ジラルドというユキちゃんの親父役のひととの共同監督。以下ネタバレあり。

ユキとニナ
ユキちゃんとニナちゃんという仲良し二人組みがいたんですよ(それぞれノエ・サンピちゃん、アリエル・ムーテルちゃんです)。仏国のどっかに。ふたりは毎日一緒にたのしく遊ぶわけですが、夏休みはニナちゃんとニナママとバカンスに行こう!って盛り上がるのね。けどユキちゃんのママとパパが離婚の危機に直面しちゃってママの母国たるニホンに行く羽目に。ニナちゃんと離れるのもやだし…そんなフランスにのこりたい一心のユキちゃんは、ニナちゃんと一緒に両親にあてて手紙書いたりするんだが上手くいかない。そのうち、カリカリ系シングルマザーとモメて家出したニナちゃんと共に、ユキちゃんは森へといざなわれる…。

きゃわいらしいオヌヌコの生態眺めてるだけでそりゃ、まあ間持ちしますよ。淡々画面ながらも生命力みたいなものも伝わる。なのでたのしいです。ユキちゃんが基本メインで、それも両親との間で揺れ動く、でもどうしようもないんだよなー的諦観たたえた風情をたのしむというのが本作の主旨であります。そういう意味では、ある時期の相米にも似たタッチ(まあ相米に輪をかけて喋らないし幼いしでチト的外れるかもだが)。先に述べたようにパパとママが離婚寸前という家庭内の荒くれ模様が淡々と映し出されているのだけど、日本人妻と仏国人夫の諍いぶりに妙な生っぽさがあってスリリング。中盤から後半は舞台が大転換して二人は完璧森ガールになってしまう。さーっと悟ってしまうあたり『かいじゅうたちのいるところ』に近似して、後先のない『テルマ&ルイーズ』的逃避行が繰り広げられる。

唐突に覚悟が決まる。「あたしは森に暮らすわ」。そしてニナを置いてけぼりにして、鼻歌交じりで、うっそうとした森の最深部へ。その風情はすでにゴッコ遊びに興じるオヌヌコではない。いっそこのまま世界の法則でも回復しそうな勢い…なんとまあ過激な。でもなんだろう…ここに至ってかんじるのは、本作、見事に日本映画なのだという点。それも立派な女性映画なのだと。足をとられながら、よろけながら、ユキちゃん森の最深部に到達する。この先の展開は予想がついた。ボーマン船長のようなナゾ歓待を受けるユキちゃん。ぎりぎり許される描写範囲で心底こわい目に遭う。その後はただの後日談がダラダラとつづき、ユキちゃんよかったね!と素直に首肯できないおれがいる。結局森に愛の妖精はいなかったわけで。一歩大人へと成長したのかもしれないし、一回じぶんをあの森で殺したのかもしれないし、わからない。でもその後の日々のほうが、あたりまえの話しだけど長いんだよな。きっと覚えてないかもしれないけれど、もう二度とユキちゃんは「あたしは森に暮らすわ」なんて恐ろしい台詞、くちにしない筈なのだ。

ユキとニナ

(1日、ムービーオン シアター6)
映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<座頭市 THE LAST (2010) | ホーム | クロッシング (2008)>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://daliandisease.blog47.fc2.com/tb.php/2323-be2f5e88
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。