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息もできない (2008)
2010 / 09 / 03 ( Fri )
たとえば図書館の書架の大分類であればおそらく"社会病理"の欄にチョコンと並ぶであろう、そんな作品。なのでありがちといえばありがち。けしてシェイプされているとは云いがたい、魅力でもあろうが原石そのままゴロンと未整理に130分の尺で韓国の病巣を抉る(と、いっても裏付けがなされているかは不明。ただのフィクションとおもえば)。作中で行われていることは、韓国のどこかの街の路地裏で…親が子を、子が親を、殴ってるか殴られているか、口汚く罵っているか罵られているか、しかない。(いちお)先進国の社会病理なので、そこに子どもたちが曝される貧困やDVや無学や暴力の連鎖がひっそり横たわる(一方で、全く性描写やクルマに乗るシーンなどが描かれていない)。警察も役立たずで、こんなヤツいんのかな?っていう主人公(演ずるヤン・イクチュンは脚本・監督も)。そのベタ展開含めて乾いたファンタジーとも云える。

息もできない
悲惨な事情が過去にあっていまは取立屋稼業している主人公と、出所したばかりの父親、そして義姉親子らの底辺の一群と、ベトナム従軍のせいで痴呆が廻っている父親とすねかじり弟とそれらの面倒を見ているJK(キム・コッピ)らの一群という二大勢力がぶつかる。劇中あまりに主人公が暴力ふるうもんだから平和主義者のおれとしては「警察なにしてんの!?」なんておもうんだがヤン・イクチュンにのされておしまい。圧倒的な家庭内暴力の渦中にあったものの、成長して力を得た子ども世代もまたその暴力の環のなかに加わる…という因果な話し。出来栄えとしては見事にビターズエンド臭プンプンというか、北野武やキドクのラインだが多弁で見た目器用かと。

先の二つのグループに共通してそれぞれがちがう発露をするので、ある意味で兄妹モノとも云えるが、まあ寅さんみたいな人情味あふれる筋にはならない。何度となく回想がわかりやすく挿入される。主人公が暴力人間になったのは仕方ないよね?的フリをかます最初の回想で、おれはわりと萎えた。ああ、そうですか。別の家庭でもコブシが振るわれている。ああ、そうですか。なんだ暴力人間なら仕方がない。だいたい韓国なら仕方がない…とおもってたのに案外父親以外にはソツなく会話したりね。

そう、過剰すぎる父親への暴力にややゲンナリした。けれどどっかでそれが理解できる。共感したくないのにしているおれがいる。せつない。おなじくJKもちゃんとしたいと努力してんのにちゃんとできないでいる。原因をさかのぼるには幼すぎる。なんかせつない。のっぴきならなくなったふたりの集った夜の漢江のシーンはまじなけた。先々のシーンがもう目に浮かぶ。そのとおりになる。ただの因果応報じゃないか。だので余計になける。JK役のキム・コッピは逸材。なんつうブサだ…とおもったらどんどんキュートになる。多部ちゃん系と云おうか、郊外ヅラの逸品なので極力顔面工事しないで第二のペ・ドゥナになってほしいなあ…。

息もできない


(2日、ムービーオン シアター9)
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