スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | page top↑
最後の忠臣蔵 (2010)
2010 / 12 / 29 ( Wed )
年末ですから、その…人並みに年の瀬感を味わいたくて観てみました(さすがに『ロビン・フッド』と時間まちがえたなんて恥かしくてねえ)。ぶっちゃけそんな歳末感は薄かった。けれど、味わいぶかい抑制の効いた映画だなと。あまりにも藤沢周平は毎回おんなじ話しだし、かといって『十三人の刺客』みたいな冷静に観なくてもわかる際物も、翼賛下にあってはなんだか違和をかんじてしまう。なのでこんな時代劇がいまだ撮れることに驚いたし、こういう時代劇だったら(たまにでいいので)観たい、とおもった。以下ネタバレあり。

最後の忠臣蔵
脚本が田中陽造っていうのが効いたので観る決心ついたんだけど、ぶっちゃけ杉田成道ってこんなふうに撮れるひとなんだ…って本当に驚いた(『ヴィヨンの妻』がらみなんでしょうけど)。お話しは忠臣蔵アフターってかんじなの。。赤穂浪士の生きのこりがふたり―。役所広司と佐藤浩市…ちょっとひとに云えない使命や事情によって、あの時あの場所で死を選べずに、いまだに浪々と恥をさらして、生きている。かたや浪士遺族の生活を助けるべく十六年かけて一軒一軒渡り歩く。こなた…故あって人里はなれた萱葺き屋根の一軒家で訳アリの生活を続けている。果たせないでくすぶったまま、けれど大切な使命を帯びたふたりの男が運命的に再会してしまう…。

ふたりとも表舞台には出てきてはいけない人間なわけです。そのふたりを訝しく、苦々しくおもったりする連中が少なからずいる。本当は忠義尽くしてパッと散ることができればなんとラクだったろう。けどふたりとも慣れないことして(遺族の元に小判を配り歩く/子育て)、でもそれも主に与えられた自分の使命だからがんばってこれた。ある意味、そのがんばりが結実する美しさと、終盤、云いようのないきぶんにさせられる物語。こういうのが「感動」なのではないかなと。役所広司と佐藤浩市は数奇な運命たどって、でも似通った経路で再び出会う。でもやはり仕舞い方は大きくことなる。佐藤は完全に添え物だが、個人的にはかつてないほど素晴しい演技を見せる。

大きくフィーチャーされるのはむしろ役所広司と桜庭ななみの関係。孫左衛門と可音の関係は主従だけではなく、父娘にも恋人同士にも似たたたずまいを匂わせる。極論すればこれ婉曲な嫁入りの話しなんよ。それだけ。だけどそれだけなのに、なぜあの萱葺き屋根の一軒家で、あのふたりの一挙手一投足に惹きこまれてしまうの?あれはあれでせつない無菌のファンタジー。それが早晩破壊されてしまう。その破壊の間際、たとえば「孫左おーそーいー!!」ってブーたれてても、近寄って一緒メシを喰っても、採寸するしないにしてもなんかどっかエロい。抗えない魅力に互いがきづいてしまっている。花嫁衣裳みせて羽織を役所にわたしたのちの、「もっときつく」なんて、なにこいつガキのクセして…ウワー!ってなってしまう(このあたりは杉田ではなくやはり田中陽造のセンだろう)。個人的クライマックスは嫁入り道中。どんどんひとが増えていく、同行者が増えていく、そのたびにおれギャンギャンないてしまう。ラスト、こうしないと物語りそのものの幕が下りない(まったくお約束じみた)展開となってしまうのだが、こういう様式美的でオールドスクールな時代劇の骨頂だし、まさに忠臣蔵たる場面でもあった。あんがい(同業者に揶揄されて潰された)英語題“The Last Ronin”まんまだなー、などとおもいました。

最後の忠臣蔵

(26日、フォーラム4)
映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<コミックマーケット79 (12/31(3日目)東地区"P"ブロック-02a 『東京アチキ堂』) | ホーム | ぬいぐるみたちのXマス>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://daliandisease.blog47.fc2.com/tb.php/2411-10a1b909
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。