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イリュージョニスト (2010)
2011 / 06 / 06 ( Mon )
監督はシルヴァン・ショメで、快作『ベルヴィル・ランデブー』から一転、ひじょうにしっとりとした、そしてゆったりとしたテンポ(そして軽めの劇伴)。誇張されているが、ややリアル系に振れたすばらしい作画と淡色系の美術、フィルター、ルック。モブシーンも遠慮なく切れ目なく流れる。セリフらしいセリフも極端に少なく、そしてロング/フルショット多し。とにかく、ただ目の前に映っている状況だけ。時代の波に押し流されそうになっている老マジシャンと、押しかけ女房よろしくマジシャンにくっついてきた田舎娘のふたりの男女の滑稽でおかしみと悲しみにまみれた筋。かたやフランス人、こなたスコティッシュ?で、時の趨勢に追い立てられ、生活に窮しながらも、それしかできないと舞台にたち続ける老マジシャンと、純朴なオボコ娘の対比で物語りは展開する。

イリュージョニスト
まあ、基本的に悲喜劇なわけですよ。こんなフワフワした関係、永続するはずがない。ふたりの仮住まいは芸人仲間が集うエディンバラの安宿で、最初は慎ましく微笑ましい共同生活だったものの、んまー田舎娘にこの街はまぶしすぎる。しだいに田舎娘の(おもに)物欲方面が爆発していく。ほんで最初は無理すんのねオッチャン。カネもないのに若いオンナに調子コイてイイトコ見せようとして、慣れないナイトシフトなんかも入れたりして…お定まりの筋書き。そして、いまから生き方変えるのには、無理がすぎる。

予兆はあったものの、次第に芸人仲間たちが安宿を去っていく。最後に食べた、あのシチューの味…迫りくる失業問題。このあたり、やたらせつない(けっこうおもいっきり描いててこころが弱る)。古道具屋のショーウィンドウに、裏路地に、かつての仲間の面影を見る。そうこうしてタイムカードを押す人生を選ぶが、でも無理。さすがにここいらでいろいろ潮時。そんななかで娘は対照的に光り輝いている。田舎娘がモガっつーか都会っ子になり、愛を知った娘が女になっていく。かつての仲間たちが去りゆく、散りゆく…。

正直、途中までこのシルヴァン・ショメのケレンのない、淡々とした本作での試みは、実は失敗ではないのかな?って。あまりにダレた筋に判で捺したようなあざとい展開だしさ(ジャック・タチが云々云われてもおれ困ります)。うーん、もうすこしなんとかならなかったのかな(ぶっちゃけ上映もDLPというか単なるDVD再生で色調もひどい…)。でも、ラストまで畳み掛けるように至ってくシークエンスは見事。ウサギを逃したあとの過剰すぎるパンアップ諸々含めてすべてが許される。「魔法使いはいない」。そして彼は去った。娘も宿を後にする。ひと時の魔法が雨とともに消える。それでも窓からそよいだ夜風が翼を、一瞬の魔法を垣間見せる。…なお原画クレジットにはAYA SUZUKI(鈴木亜矢)さんという名前があり、今敏/マッドハウス関係のお仕事されている方のようです。

イリュージョニスト

(2日、フォーラム2)
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