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ヒミズ (2011)
2012 / 03 / 11 ( Sun )
観おえて、かれこれ二時間くらい経ったはずだがいまだにアタマがジンジンと熱い&痛い。まさかこれほどハートウォーミングだとはおもわなかった。こっちに差し出されたのは塩味の、不恰好な握り飯のような、でも強靭な希望。もう安心して前作『恋の罪』は凡作だったと云い切れるし(本心は駄作と云いたい)、そして本作を観て園子温のかわらぬ容赦のなさと真心、ほのかな成熟をかんじた。

ヒミズ
古谷実はすきだし読んでたし、たしかに園子温が好みそうな題材だなーとはおもった。おそらく静的で低温な、抑えた演出も選べたはずだが、乾ききったオリジナルから一転、本作は想像もし得ないほど尋常でないくらいしゃべりまくり、動きまくり、殴り殴られたりしている。主役の二人、染谷将太と二階堂ふみ。すばらしい。そして原作にいないキャストも沢山!オールスターゲームのようなゴージャスさ。とくに『冷たい熱帯魚』の変奏というか震災対応リメイクとでも云える役回りでクソたのしい。

原作と大きくちがうのは、舞台設定をはっきりと「3.11後のいま」にした点と(眩暈がするほどダイレクト)、なにもしらない若い男女の言動のみにすべてを委ねるでなく、先に挙げたように過剰すぎる言動をくりかえす大人たちを大量に登場させ、諸々を仮託させている点。とくに渡辺哲演じる「夜野さん」の存在がでかすぎる。結果ラストの改変となるが…むろん想像だが、仮に先の震災が起こっていなければ、結末まで含めてかなり原作に忠実な作品…クールで抑えた演出で、多くは住田君と茶沢さんのふたりだけが画面の大部分を占め、未成年者の凶悪犯罪とその心象風景を描く…、みたいな、観るに耐えない作品になっていたのでは。それほどにふたりを縁取るひとびと、に惹き込まれてしまう。茶沢さんの強引かつ理知的な痛ましいやさしさ、仮初めでなく真の意味で家族だったりする夜野さんたち、そしてでんでん!の、やや強引なれどストリートナレッジ感あふれる教え…。ふるえる。

のっけ、ふたカット目で倒壊し見渡すかぎり瓦礫と化した街並みの横移動。役者もそこにいる。…私事で恐縮だが、日付が変わってしまって昨日になったが(3月10日)、野暮用ついでに陸前高田に行った。説明の付かない感情。かつて町があったはずの、なにもない空間からほんの四時間後、日本海側に移動し東根でこの震災映像を観たのだった。単純に、ひねりもなくベタで映すことに違和をかんじた。瓦礫、そしてこれみよがしに洗濯機、拳銃。なんだよ安易な現場映像なんて、まるでセカンドレイプみたいじゃない…って愚かしくもおもった。んでもちがうんすよ。非常に真摯でマジメ。中盤ぐらいまで執拗に震災とその周辺事象をこのフィクションに撒き散らしていく。おそらく被災者もそうでないひとも、腹の底でおもっている/かんじていることを明け透けに劇中の出来事として順番に並べていく。最初にやった者勝ちだが、今後震災をモチーフにして量産されるであろうクズ企画群への有効な牽制だろう。

ヒミズ

(10日、フォーラム東根5にて)
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