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CUT (2011)
2012 / 05 / 26 ( Sat )
事前にしる作品情報だけで面倒くさい、厄介で胸糞わるい内容なんだろうな~とおもってて、それでも観たいと劇場(それも郊外型の典型的ラインナップの揃うシネコン)へと向かわせるのは、外国人監督(アミール・ナデリ。経歴ほかしらない)が、クソでカスな商業的映画を徹底的に唾棄し、芸術的な(だいたい昔の)映画への愛を謳いあげる内容らしい、と理解してたから。まったくもってそのとおりの内容でさ、でもおれはこの映画はきらえないと、心底おもった。

CUT
三本の実写映画を監督し、やくざの兄貴がこさえた借金を背負わされ、期間内に返済しなければならない目に陥った主人公・秀二(西島秀俊)が、組事務所の男子便所で「殴られ屋」をはじめるって物語。んまあ、その便所ってのが兄貴の死んだ場所だったりだとか、もうすこしディテールはあるんだけど、でも無茶な話し。組事務所には菅田俊や笹野高史、あと化粧っけなくボーイッシュでかわいすぎる常盤貴子など登場人物も味わいがあるが、当初抱いた、塚本晋也ミーツ・キム・ギドク…ってざっくりした印象からは大きくそれることはない。

一発ナンボ、秀二は打たれるたびテメエで雑居ビルの屋上で開いていた自主上映会「シネフィル東京」のことを想いだす。仲間たちと観ていた名画の数々。同時に、映画が撮れない日々を悶々。そしていまは、じぶんから映画に殴られる日々。あんだけボコボコに殴られて、朝が来て時間になれば、またノロノロとヒョコヒョコと組事務所に出向いて、一発ナンボで殴られる。秀二、そんな殴り殺されそうな日々重ねながら、生贄たらんと殴られることでクズ映画の満天下となったいまの映画情況を、テメエ勝手に贖罪し、信仰をさながら多くの名画(そのもの)に近づいていくことを勝手に夢想する。

充分にキチガイ映画だし、薄汚い男子便所でシチュエーションにまったくそぐわない呪詛を吐き続けながら変形していく西島の姿は、どうかんがえても作中止揚される鉄板な名画の数々に、少しでも近づくどころか、時間経過とともにどんどん遠のいていく(肉薄していくのは、作中に名の挙がるなかで唯一、SABU監督『幸福の鐘』くらいか)。それでもクライマックスの名画百本カウントダウンはたぎるし(愛情のないムック形式の映画カタログ本と、セレクト感つか内実はまったくおなじだけど)、秀二がラスト云い放つセリフは、真に観客が聞きたかったセリフのはずだ。…劇中世界で秀二の撮ってる映画は、きっとクソつまんないとおもう、けどきらえない映画なのだとおもう。

CUT

(4月19日、ムービーオン シアター10)
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