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舟を編む (2013)
2013 / 11 / 11 ( Mon )
大分時間経ってしまったが、映画館で観ながらひさびさに、「おもしれえなあ」「おれはいま、おもしれえ映画を観ているんだなあ」「このおもしろさが、理解できてうれしい」・・・などと、白痴のようなきもちで悦に入っていた。だが、観おえて一定の満足感といったムードが解けて、帰り際コンビニで金麦など買い求めるころになると、「はたしておもしろかったのか」「これくらいのおもしろさ、以前はもっと映画にあったはずなのに」などと一気につまらないきもちになった。いやいや、本作はおそらく本年の邦画でもっとも語られるべき(ちょっと前の、『桐島、部活やめるってよ』級の)作品だろう。素直に傑作だとおもう。

地味さを超えた普遍性と眩暈のしそうな清々しさ、高ぶりを湛えた本作は石井裕也の演出による。石井、なんかうまくなったなー、とかあったりまえの感想などではなく(原作モノなんだから)、おそらく驚きをもって指摘すべきは脚本の渡辺謙作の成熟(『ラブドガン』での宮崎あおいは一体・・)であろう。もちろん、どうも作劇上もっとアガんないとおかしいでしょ?ハズしてるでしょ?って箇所は散見。たとえば、噂に対抗して外注に仕事バラまいて既成事実をこさえたオダギリのトコとか、大詰めの校正シーンと工程が大幅に後退するあたりの修羅場感などあまりに低温すぎる。これは思いの丈がないとか、わざとハズしてるのではなくて、単に部分演出が水準までできない(できていない)だけだろう。反面、古色蒼然としたロマン優先で、電子書籍だとか以前、ネットでググれば辞書代わりになってしまうDB化した現実などには一切触れない(作品年代がよくわからんのですが、1995年なんすか?)。ロマン優先でイイだろうという強い意思なのだろうが・・・。

つーか、そんなことより、松田龍平演じる主人公馬締の、度し難いコミュ障ぶりから一転、昭和な一つ屋根の下、昭和でうなじが最凶にうつくしい宮崎あおいとさらっと出会ってしまうって・・・どうなん。またさらにオダギリとあやうい関係続けてるのが池脇千鶴ってどうなん!どうなん!本作はまた、やはり池脇千鶴はあまりに最強すぎる件裏づけする映画でもある。構造的には、一切の政治の季節を剥ぎ取って、プロテクドギアの出てこない沖浦『人狼』のようだし(観覧車が絶頂で、恋が成就してしまうまでがそれ。都合のよさ杉の下宿土間での宮崎あおいは、今後大いに語られるべき)、そして池脇のチーちゃんと宮崎あおいの両雌が、一瞬たりと同一フレームに並ばないという、画面より横溢する緊迫は、あたかもマイケル・マン『ヒート』のよう。さらに、オダギリをのぞき、すべての登場人物に一切子どもの影がないあたりも、いちおう指摘して(指摘だけ)おこう。どこか成熟を否定しているかのような。夫婦関係にしても、これってまるで思い返せば宮崎『風立ちぬ』みたいでは・・・(鑑賞は前後するものの今だからこそ一応云える)。

舟を編む (2013)

(5月2日、フォーラム1)
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