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罪の手ざわり (2013)
2014 / 08 / 24 ( Sun )
真っ赤な果実が大量に道路に投げ出され、横たわるトラック。前後して、射殺される物取り三人組。射殺した男がバイクで先のトラック前の道路に向かい、通過。落ちている果実を拾い上げる男の背後で爆発が・・・ここまでアヴァン。そしてタイトル(英題は"A TOUCH OF SIN")。いやいや、なんつうはじまりだ・・・。四つのエピソードが人物の微かなつながりで繋がれていく、オムニバス風の群像劇、なんだろうけど、とんでもない内容になっている。

天注定
一つ目のエピソードは、村の炭鉱利権を独り占めにした村長と、元同級生の社長ジャオへの不正許すまじ!な復讐劇。これがねえ『フォーリング・ダウン』もかくやの一方通行でノンストップな暴力で驚愕する。ついでに云えば、配給してもらってる都合もあるのか北野武やニコラス・ウィンディング・レフンあたりの影響を隠していない即物的なガンアクションが披露される(中国映画?で散弾で顔面が半分吹き飛ぶとかいう人体損壊描写観たのは初めてです!)。「村長やジャオより悪人になってやる」。そら"ゴルフさん"なんて云われたらキレてもいいでしょう。ピカレスク・ロマンつーか・・・これ驚くほどひねりのない復讐が果たされ、からっぽのままなにものこらない。あるじのいない馬が空荷で歩く。チャンタケ『アウトレイジ』とかの影響なのかなあ。

つづく二つ目は、前章でバイク乗ったままで三人撃ち殺した男が実家の重慶に正月戻るお話。十三万人民元っていま幾らくらいなんでしょうね。180万くらい?もっと上かな?・・・武漢でマトモではないナニカをやらかしてきた男に、妻はもうやめて、と云う。それでも男は銀行出てきた客を襲い、バスに乗って重慶を出て行く。第三章はバスの着いた枝江停留所からスタート。「夜帰人」ってサウナの受付嬢してる女、もう若くはないが妻子のいる男と絶賛プリン中。男と距離置くものの奥さんから勤め先で襲われたりして大変。実家帰ろうにも母親から「ここは仕事なくなるよ」って云われてションボリ(だいぶ端折ってるがここまでで風景的に相当量の暴力描写が積み重ねられている。ほかのエピソードも同様)。そんな折、札ビラで女を買おうとする下種な客を、プリン男から預かってた果物ナイフで切り殺してしまう!!サウナ受付嬢の本気・・・このシーンのキマりかた、得物持った女の格好よさ!!さらには、蛇だの猿だの牛だの、動物園状態。もう、この映画が何なのかがさっぱり分からなくなる。

第四章は、プリン男の勤め先の、ユニク■の紡績工場で働く青年のお話し。いろいろあって工場辞めて(この辞めかたがじつに北野武っぽい)、なんとなく中式KTV(店名「中華倶楽部」・・・その後の展開を見るとちょっと高級なコスプレ対応してるピンサロなのか?)のウェイター見習いになる。そこで出会った地元一緒の小姐(メイク取ると芦田愛菜ちゃんソックリ)にホレる。ベタすぎる展開、さらにこの小姐には秘密が・・・。失恋した格好の青年、KTVも退社してサクッとフォックスコ■に入ってiPhone6製造ラインに入るのだが(ここらで延々流れるピコピコサウンド)、復讐のさらに復讐もするき起こらず、緩やかに塞がっていく目の前から逃れるべく、小南国と書かれたテイのよい地獄におちて死ぬ。若者の暴力はついに自分へと向けられるのだが・・・この話しと、第二章の親子の雰囲気が北野武っぽいきがします。

ジャ・ジャンクー(Jia Zhangke/賈樟柯)、06年の『長江哀歌』短編なんかしか観たことないんだけど、なんつうか、・・・粗雑で直接的な暴力、これどうなんだろうって。静謐さやヒューマンなかんじはまったくかんじられない。さらにひろがる経済格差や都市間格差、実際の事件事故を引用し、得体の知れない現代中国を相変わらず活写しているものの、なんつうか暴力を描きたいだけの単なる(社会)背景にしかおもえない。要するに、ブーメランのようにどっから暴力、災厄がわが身に降りかかるかわからないが、それでも火の粉を振り払わねばならない。その様を有り体すぎるくらいに活劇か!って具合で描写。なので、難しいことは抜きにして、これはこれでクソ興奮してしまったし、劇場に客おれポツンと一人状態で、身を乗り出して喰い入るように見入ってしまったのはたしかだ。たびたび挿入され、そして最後、プリン女子が元社長婦人の元に向かい(二人とも愛する男を喪っている)、その先で演じられている京劇?これがキチンと理解できれば重層的な印象得られるのかもしれないが・・・。期待したほど腾讯QQについてはあまり描かれていない。だがビックリしたのは第三章のサウナ描写!驚いた。こんなシーン描いたついぞ映画観たことない。そのー・・・従業員が寝ている待機場の倦んだ雰囲気とか、電灯の落ちた大浴場、奥のプレイルームとか、これ映画に出したらやばいでしょ。さらに云えばここは工場の多い河畔沿いの「地方」。すげえ。この有り体さ。そしてそして、いきたくなった(なるな)。

罪の手ざわり(2013)

(ムービーオンやまがたシアター7)
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