FC2ブログ
ブレイブ ストーリー
2006 / 07 / 15 ( Sat )
アニメなんて、何十年経ったって被差別対象である。粋がって気どって扮装しても無理がある。
まさに「テロリスト。売春婦の息子」的覚悟がつねにないと、発信側も受信側も勘違う。

だいたい、一般ウケするのはジブリとピクサー(15年前ならディズニー)だけなんだから。

マニア仕事でなんとか糊口しのいできた、その最たる連中がオーバーグラウンドへ放つ弾丸。

brave story
***

結論から云う。これが残念なことに、たのしくない。おもしろく、ない。
映像をみて一瞬でも総毛立つシーンがあればともおもったが、まるでない。

***

画は達者で、キャラデ&総作監の千羽由利子の本気が伝わるみごとなアニメート。
これは彼女の代表作になるだろう。カット尻、ワタルの慄くような表情でおわることが度々なのだが、それらすべて複雑に微妙な違いをみせ、素晴らしく見事に描ききっている。

(余談だが、ワタルの父親はなんか村濱章司に、似てなくない?)

援護射撃するように…なんだこの作画監督の数!段々増えていったのではないかと邪推。
あと、クレジットをみると原動画の区別なく「アニメーター」と表記。
このあたり、なんつうか分け隔てのないのがいいのか、でも作画者としてはどうしたもんか。

それとテレコム!勢の、ベテラン含めた大量参加がクオリティアップに相当貢献と推察。

半分ケモなキャラやら、手書きエフェクトやらもたくさん出てくるが、相当な見応えあり。

***

音楽もナカナカ…とクレジットみて驚いた。ジュノ・リアクター!このチョイスはいい。
脚本は『キングゲイナー』の大河内一楼。まあ、失敗はしてない。吉田玲子も噛んでるし。

コンテ・演出には前田真宏らも参加で。まあGONZOの本気度が(コレよりかは)ガンガン伝わる。

声も、ジブリを意識した実写俳優を多用(し過ぎ?ややフジ寄りな選定)。
松たか子…けっして巧くはないが、惹かれるものがあった。ほぼ全編しゃべりっぱなし。

***

個々に目をやれば真摯なつくり、ハッとするところばかり。作画面で云ったら現時点今年最強。

でも総体でこの映画を捉えるとなると、まあなんでこんな素晴らしいメンツで、この程度の興奮や喜び、驚きしか得られないのかと、本気で嘆きたくなる。

戦わず自問自答している主人公だから?CGI多用しすぎだから?キャメラ動かしすぎだから?

ちがう、とおもう。エモーションがなんで足りないのか、なんでこうサッパリしすぎなのか。
過去の偉大な(おのれをその道へ導いた)作家たちに比肩しうる作品作りをせんと必死だからか。
表層をなぞり、最新技術を駆使、集客にも媚った配役でシネコン対応の音で繕おうとしても…。

***

ココロ撃たれたのは、ワタルとミーナ(このネーミングはGONZOの遊びなのか、原作もそうなのか知らんけど…)が足バタつかせるアオリのカットと、クライマックスのサクラで埋め尽くされるシーン。

おまえ、TV版『電車男』OPに続いて、また過去の共有財産の剽窃してるじゃん!
イラっとしながらも体温がアガった。コレ卑怯だよ。当時の連中に仁義切ったのか?村濱。

(13日、ソラリス2にて。検証の意味でパンフレット購入)
映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<ミホミホマコト 『 ミホミホマコト 』 | ホーム | I Wanna Be Adored.>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://daliandisease.blog47.fc2.com/tb.php/289-d8f8b210
| ホーム |