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時をかける少女 (2回目)
2006 / 10 / 25 ( Wed )
そんなわけで二度目の鑑賞。初見で伏線とその回収のさまは理解している。
それでもなお、意地悪く枠組み構造のほうと作画方面に意識向けて観てしまった。
初見時と印象がやや異なるが、息をのむ傑作であることには変わりはない。

時をかける少女

***

再見してかんじたのは、まず物語の構造の巧みさ。矛盾めくところも如何様にも解釈できる。

一見複雑だが、初めて観たとしても、ネタが割れる大分前にポンと膝打つかとおもう。
ネタ割れ自体は軽々しくなく、そして嫌味でもなく(その頃には主人公の心理にバッチリ加担してるわけで)、むしろ作品に通底する心理の揺れと夏の爽やかさ、余韻に浸れるようスコンと風通しよくしてる印象。

で、前後して申し訳ないがこのネタ割れ含め事前にすべて熟知状態での2回目の鑑賞なので、すごく「詰まった」映画だなとかんじる。有り体に云えば、初見時に感じ流れていた経過速度より展開がスピーディーなのね。

さすがダレ場もキッチリ適所配しているが、それすら何らかの意図があるかのごとき緊張が流れ(この辺は細田守もアタマでつくってるんだろう)、実際ダレてないのが問題かもしれない。
なので、純粋なキモチで一回目は観るべきだね。なにせ、経験は一度だけだもの。

あと初見の際に、ウザイな付け過ぎだなとおもってた劇伴が実によろしい。
ピアノの調べは卑怯。サントラほしいス。

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まったく関係ないけど、主人公がものすごーく、ハードボイルドにおもえた。
あんな子いないでしょ?すごいよ…こういう主人公像を提示してなおかつ納得させ、あまつさえ実在感さえ湛えさせるなんてさ…!
オリジナル(芳山和子)との差異を際立たせるためなんだろうけど。

「藤谷果穂」役の谷村美月たん、当然最高なんすけど、ルックス的には「野分折美」なんだよなぁ。

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あと…これはほかでも散々云われてる話だろうけど、ジブリは大きな失敗したね。
『ハウルの動く城』、正直おれは劇場で寝たんだけど、細田にやらせておけば…ねぇ?
当然スケジュール的にも原作者が望むとおり、『ゲド戦記』の駿登板も可能だったわけでさ。

反面、駿に潰されたり企画流されたり作品ズタズタにされた連中(押井守佐藤順一望月智充近藤喜文は意汲みすぎて死んだじゃん?森田宏幸は失敗だったって何故誰も云わないのか)のなかでもっとも格好よく、作品でキッチリ返礼したパターンではないか?

で、しつこいけど馬鹿息子の痴れた大作と同時期に、すべての面で凌駕した(負けてんのは広告宣伝費とスクリーン数だけだろ?)本作に溜飲がさがるのと同時に、特養施設化したジブリの失策を今更憂う。

(これは云っちゃあイカン話かもしれないが、出自が虫プロのマッドハウスが、旧東映動画の流れ汲むジブリを完膚なきまで叩きのめしたようにもとれる。それも、子飼にしようとした“東映”プロパーの演出家からね。こりゃ痛快だわ)

the girl who leapt through time

(フォーラム1)
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