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トンマッコルへようこそ
2006 / 11 / 04 ( Sat )
ひじょうに問題のある映画だとおもう。はっきりいって、これを褒められるひとというのは、冷やし中華と湯豆腐を同時に喰えるタイプのひと(もしくは、風俗の待合室で週刊誌の従軍慰安婦の戦後補償問題の記事読んで、日本の冷淡な対応に義憤を駆られちゃってるようなひと)で、まあはっきり云って、どこか情動やら感受性に問題があるのではと…。

いや、冗談ですよ。はっはっは。冗談ですって。

けれど、アフター『プライベート・ライアン』といった風情の背筋の凍る人体破壊描写を前半後半とサンドイッチにしながら、アンコの部分にCGIを駆使して非常にふざけたコミカルな(しかも笑えない)シーンをねちっこく挿入する、いかにも喰えない映画であることは確か。

トンマッコルへようこそ

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やり過ぎ感漂う作品は韓国映画では珍しくない。なにせ過剰になる傾向がある。
だが、本作は韓国映画のなかでも、頭抜けてイカレてる。トビの幅、振幅が激しすぎる。

冒頭からして、カン・ヘジョンの間抜けヅラである。イカれた不思議ちゃんである。
この女優、嫌いではない。むしろ好ましいのだが、こんな作品なので単にいかれたBaby役。
こういう、痛ましい女をなぜ、おれは金を払って観なければならないのか。
最近、映画を途中退席できない自分の性質が厭になるようなことが度々なので。

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朝鮮戦争の時代、南北の兵士たちと米兵が、桃源郷というか隠れ里みたいな村「トンマッコル」に示し合わせたように集まる。そこで展開される衝突やら軋轢やら相互理解やらが予想通り繰り広げられる。
『映画秘宝』誌で、『まぼろしの市街戦』を引き合いに出していたが、喩えは巧いが、おれは首を縦に振ることはできない。

なにせ惨いのよ。しつこいかもしれないが、「銀残し+開角度45度+バルブアクション」のみごとなプライベート・ライアン・シンドローム映像を披露したかとおもえば、さねよしいさこ「ポップコーンを降らせ!」をまんまヴィジュアライズしたり(これは…ある意味必見かも…)と節操がなさすぎ。

とくにイノシシ狩りのシーンは絶望的な気分に。まるでおんなじな『スウィング・ガールズ』でも唖然としたけど…あれは未だトーンが一貫してたよね。

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それでも、故あって兵士たちが村を守るため出て行くシーン、恥ずかしながら涙腺刺激された。
なんでこういうトーンで終始一貫しないのか…。そんなことも考えるとまた泣けてくる。

クライマックス、これまた分尺のバランス欠いた最終決戦が配されており、ヴィジュアルの巧みさに感心するのと同時に、この高揚を素直にたのしめない自分のほうが、ひょっとしたら間違っているのかと不安になる。

あと、久石譲の劇伴もちょ酷い。ジブリラインの仕事でじつに退屈。

(3日、フォーラム2にて)
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コメント
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ほぼ同じ感想。うれし。
by: 番人 * 2006/11/04 21:24 * URL [ 編集] | page top↑
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