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父親たちの星条旗
2006 / 11 / 04 ( Sat )
正常位じゃないよ!せい・じょう・き!そんな戯言軽口を問答無用で粉砕するイーストウッドの新作。

なんでそんな、巧いの?っつうもんで、第二次大戦ものでありながら、ものすごく乗り心地のよいサルーンの後部座席でふんぞり返っていられる安心感がある。

ドリームワークス製作で、マルパソとアンブリンが組んだ!まじ!?ヤター!てなもんで、バトルシーンは(例によって)オハマビーチの再演。
けれど、なんでスピルバがやるとあんなにグロテスクかつ即物的描写になるのに、イーストウッドは心なしか、ちょうラグジュアリな仕上がり(感想には個人差があります。退席者もいたし)。

父親たちの星条旗

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旅芸人の物語なんです、要は。

擂鉢山にダレとダレがハタおっ立てたんだよ~みたいなミステリじみた風合いも含ませつつ、半分でっち上げの英雄たちが戦時国債を買わせようと全米巡るロードにでる。
メタリカか、奴らか、そんな話。

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物語と語り口の素晴らしさは観てもらえばわかるし、みんなかんそーとか書くでしょう。
ここで皆さんに訴えたいのは、バトルシークエンスですよ!これがまた、眼福としか云いようのない素晴らしい出来ばえで、数多あるプライベート・ライアン・シンドロームに陥った作品群(『トンマッコル~』とかネ!)とは明らかに一線を画す本物を凄みを、洗練を持って提示しています。

プライベート・ライアン』と比して、グロテスクさはやや後退するものの、それでも戦場の異常なる空気はキッチリ封じ込めている。
エンドロールで当時の報道写真つかフッテージが写し出されるのだが、このヴィジュアルをイメージボードというか叩き台にして再現している。ちょっとした驚き。

描く必要のないもの、そんなものは描いていない。意味なんてないのなら、撮る必要はない。
例えば、キャノピー挟んでのパイロットの恐怖に歪む表情や、塹壕からワンショットワンキルする日本兵のツラなど。一切は記号。
ただ、後者は描がかな過ぎたようにもかんじたが、続く二部作のほうへの配慮もあるのだろう。

たとえば、『トンマッコル~』では余程ヒマだったのか、村へ降下する兵士たちの息遣いなどという…全くもって無駄というか、キレを削ぐだけショットを丹念に追っていたりしている。
当然、そんな愚をイーストウッドは冒さない(つうか、どう考えても“得体の知れない外部”として描いたほうが効果あるだろうがよ)。

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まあ難しいこと一切抜きで、たのしいです。上陸シーンはとりあえずみんな観ろ!

そのほか、艦上掃射とその軌跡、かなりロングの艦船とその航跡。じつに…じつに素晴らしい。
援軍キタ!戦車キタ!つぎのカットでちゅどーんとか(なんと2回あり。瞠目すべし)、揚陸艇が自軍の死体をひき潰しながら上陸するカットや、塹壕の中で手榴弾で自爆した日本兵のヴィジュアルなどなど…ゴキゲンな画が満載です。

あ、あと唯一視認できた有名役者はバリー・ペッパーくらいのもんなんですが、相変わらず軍服が似合うマスタベ好きそうなイイ顔してました。

(フォーラム4)
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