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トゥモロー・ワールド
2006 / 12 / 15 ( Fri )
監督は、『天国の口、終りの楽園。』のアルフォンソ・キュアロン
なんでハリポタなんて演出したのか不明だが(話によるとシリーズ屈指のブルタルぶりだとか…)、単に予告のディストピア調に惹かれて観てみた(最終日だよ!)。

で、結論が出せないおれがいる。非常に凄い映画だとはおもう。
かかる事象のすべてを画で説明付けようとしている。で、そのタッチが見事なのね。

最終日なんでネタバレでいくけど、要は最後の人類の種をノアの箱舟に乗せようという道行きを描いた、ある種のエスコート・ストーリーで、仕舞いにはやはり神話的になる。

白々しいんだ。だが、本気で制作側は現代社会の覆う一種の閉塞感や諦めに抵抗せんとしている。

トゥモロー・ワールド

***

単純に、黒沢清の『カリスマ』、『回路』なんかのバックグラウンドを観ているかの印象。
黒沢が描いていない(作家の品性やコストの関係上)、遠くで炎上する都市や墜落する米軍機の行方を、余さず見事なヴィジョンで描いた映画なんだなー…とおもったが。

間違いなく違うのは、黒沢が因果律を司る絶対物による不可侵なちからや空虚な彼方からの憎悪などで世界の終わりを説明付けようとするのに対し、キュアロンは人為的に破滅がやって来るのだ…という明確な意思表明を作中でしている。

簡単に云えば、作中で戦争が描かれる。抵抗がある。現実社会の暗喩としてダイレクト過ぎるのだ。
子供っぽくはないか?いや、作品のタイトルどおり(原題“CHILDREN OF MEN”)なのかもだが。

***

説教臭い、生真面目さ。観ながらいまひとつ踏めこめないのは、そこだろう。
不自然すぎて、おもわず笑みがこぼれる、尋常でない長さのワンカット。
20年の歳月を埋め合わせた瞬間、ジュリアン・ムーアがぶっ殺されるさま(正直笑った)。
隠遁してウィード育てるヒッピー崩れのマイケル・ケインのシーンで流れる「Ruby Tuesday」。
砲撃受け、RPGかなんかで応戦する尋常でない空間と化したアパートでの、あの癒しの風景。
(直後、またも砲撃が始まる漫画具合……。クライヴ・オーウェンはまんま…)

***

なんだろう?なぜだろう?なんで、なんだろう?

判断留保。傑作と云い切った瞬間ガラガラ崩れるような不安がある。
とりあえず、パンフ買ったので、いまから読みます。

ただ、ありきたりな発想で申し訳ないが、富野由悠季を思い浮かべながら観ていた。
『ザンボット3』を実写化するならキュアロンが適任かと(ニーズ知らんが)。

(ソラリス4にて)
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