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武士の一分
2006 / 12 / 21 ( Thu )
復讐鬼と化した木村拓哉を観ながら、「“武士の一分”って、こんな薄っぺらいモノなのかな」とか、
「これじゃ、『宮本から君へ新井英樹)』とかわんねーな」とかおもった。

武士の一分
えらくいびつな一本。はっきり云って、こんなアガリに山田洋次はしたくなかったろう。
や、木村拓哉自身、相当な努力の跡が窺える。キムタクの話す庄内弁が一番自然に聴こえたし(マジ)、殺陣もまあ予想以上に小気味良かった。

ただ、はっきり云って一人だけ現代劇のひとがいるな…という印象。

実際、桃井かおり大地康雄もかなり現代劇のマナーの儘で演じていたのだが、幅をかんじた。
けれど、木村拓哉、よくも悪くも軽薄なんだ。なんやかやと、現代の人。
きまぐれに激昂したり(叫ぶのは、「加世~!!」とか、「徳平!!」とか、人の名前)。

こんな難しい役、させるほうが間違ってるようなきがするが…。

ただ、筋立て自体も相当に都合のヨロシイ話で、えらく都合のよいクライマックスを迎え、えらく都合のよい幕引きを準備する(原作はどうか知らないが。辛うじて娯楽作の体は保とうとしているシナリオ)。
沈鬱な展開が続く中盤以降まで、「こんなキャリア重ねながら、山田洋次はなおも自作の流れを変えようとしているのか…」と、この物語のダウナーなノリ、すこしヨーロピアンな加減にやや興奮したが、なんのことない。物語のウソに役者が耐えられなかっただけのこと。

これが先に挙げたように、見事なる陰惨な復讐譚になったのなら、キムタクは日本アカデミー賞優秀主演男優賞を辞退せず、受賞すべきだったとおもう。
だが、かなり無理のあるエンディングとしかとれないこの仕上がり具合に際し、下手したら事務所の意向でなく、辞退はキムタク本人の意思かもしれないな…と勘繰ってしまう。

冨田勲のスコアはよかった。エンドロールにかかるテーマ曲も程よく上品なミニマル。

(ソラリス1にて)
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コメント
--やっぱり・・・--

TVCMなどで見ただけで
木村拓也が浮いてる感じがありましたが
やっぱりそうなんですね;;

日本アカデミーショーの辞退は
最優秀賞を取れないと解っているから
事務所が木村拓也の名前を守る為に
辞退させたのだと勘ぐっておりますww

その内TVで放送されるでしょうから
それを待つ事にします^^
by: ゆずる * 2006/12/23 22:58 * URL [ 編集] | page top↑
--悪い映画ではありません。--

や、ジャニーズ事務所は方針として基本的に賞レースには絡ませないみたいです。

ただですね、山田監督とキムタクとの間に確執があったと聞くと、勘繰りたくなります。
キムタクはかなり頑張ってました(と、おもう)。

このあたりが、限界なのかなーって。

というのも、それぐらい、複雑なパーソナリティーの持ち主なんですよ主人公。

機会があれば、観てもらえればとおもいます。
by: ナーニカ(酔っ払い) * 2006/12/24 03:42 * URL [ 編集] | page top↑
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