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エリ・エリ・レマ・サバクタニ
2006 / 02 / 21 ( Tue )
「西暦2015年。日本を始め、世界中でウィルスが蔓延していた。
そのウィルスは視覚映像によって感染し、確実に死に至るというものであった。
本人の意思とは関係ない「自殺」という方法で。世の中は恐怖と絶望に満ちていた。
そして、メディアはこれを“レミング病”と呼んだ」
***

…。
そうですか。ふうん。まあ、よくあるような話ですね。

(個人的に、この手の映画で大好きなのは、ヴェンダースの『夢の果てまでも』なんですがね。
世間的評価はひどいものですが)

で、たぶん、青山真治はふざけたいのだろうと。
低予算で、好き勝手ができるような企画がやりたいのだと。

きっとそんな映画なのだろうとおもったのです。
鑑賞前に、キャストやらスチルなど見て伝わるのはそういった感触。
直感的に、「おれだって、黒沢清の『大いなる幻影』やら『カリスマ』みたいのが撮りたいんだよ!!撮れるよ!!」…そんな作家的欲求(簡単に云って憧れ)が伝わってきました。スチルとかの事前情報だけで。

それでだ。問題は、黒沢清に対し敬愛と畏怖の念を持つこの映画作家が、なんとか条件をクリアし、製作までこぎ着け、結果どんな映画を完成させてしまったか。

得てしてそういった映画はどうなるか…。

***

正直、予想通りの内容としかおもえない。予想の範疇にきれいに収まっている。
そう、こんなことがしたかったんだよね~わかるわかる…なんていう、居心地のよさ。

レミング病の有効治療法はない。だが、轟音のノイズで癒えるという。
音楽で世界が救われるなんて、なんだか「マクロス」シリーズみたいですね…。
音に貴賎はないと固く信じたいものですが…。
浅野と中原がその分野の世界的なミュージシャン。
筒井康隆が孫の宮崎あおいちゃんを二人の前に連れてくる。

草原サウンドシステム。ノイズ奏でる。

映画は時間を行き来しながら、砂漠と草原とさびれた建築物やライブハウスや郊外の一本道を舞台に、癒える者あり、癒えずに自死する者あり、そのうつろいを映し出す。フィードバックノイズにのせて。

***

おもしろかった!そんな充実感らしきものを得るのは、中原昌也が草原に屹立するPAの前でニヤニヤしながらたたずんでるシーンと、中原がなんかニヤニヤしながら作業(たぶんオナニー?)してるシーンの映し出す液晶テレビ(アクオス)にむかって宮崎あおいちゃんが線香か花かなんか手向けるシーン。

その液晶、百葉箱みたいな箱に収まってます。そういうシーンをみて、こちらもなんかニヤニヤしてました。
あれ。記憶に残ってるのってそれくらいか。

***

微笑ましい映画ですよ。
あおいちゃんの魅力より、中原昌也萌え。

『レイクサイド』とか近作は観てませんが、『月の砂漠』よりはおもしろかったです。

(18日、シネセゾン渋谷)
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