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魂萌え! (2006)
2007 / 02 / 11 ( Sun )
なぜかコンスタントに撮り続けることのできる日本映画界の中堅・阪本順治新作
別にファンというわけではないが、とりあえず押さえておかねばという義務感から観にゆく。

魂萌え!


夫(寺尾聰)の死によって、それまで重石のように抑え付けられていた諸々全てが開放され、敏子(風吹ジュン)の身に矢継ぎ早に降りかかる。観ていて、息苦しくなる。緊張感。
知りえなかった秘密と、それに纏わる人間模様が次々と、めまぐるしくもやり過ぎな展開。
非常に内容ぎゅう詰めだが、でも消化不良は起こしていないシナリオ(阪本による)。

「四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順(したが)う」
といった、いわゆる孔子の論語の世界は語られない。もはや遠い。

見ても分かるとおり(常盤貴子がビリング中の最若手って…)、まさに2007年問題ど真ん中を狙ったキャストとストーリー(原作は知らないが)。50~60過ぎても、まったく落ち着かない登場人物たちを見るにつけ、「おれの将来は…」とやや暗澹した。それくらい、おれの親くらいの年齢の連中が苦悩しているのだった…。

郊外の一軒家や蕎麦屋、カプセルホテルなどを舞台に、主人公はある種の自分探し・精神的巡礼をする。
その道行き、ライドに強制的に観客も付き合わされている格好なのだが、明るい兆しがない。
こう…極端な悪人は出てこないが、誰彼、大小の違いや自覚の有無などあれ善人ではない。
すくなくとも、いまは善なるひとなどいないのだ…と、観ていて暗くなったのはなんでだろう。

かように見どころは沢山あるが、風吹ジュンが凄いことになっている(とくに三田佳子とのバトル!)。
たまに感情的になり、声を荒げ、激昂する。つねにどこかを、その大きな目で見つめている。
死んだことで知った夫の秘密。だが、それがなければ?荒野へ足を延ばすこともなかったろう。

(フォーラム2にて)
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