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龍が如く 劇場版 (2007)
2007 / 03 / 24 ( Sat )
映画秘宝.com 『龍が如く 劇場版』製作発表

あと自分にとって問題なのは、映倫様が何と言うか……たくさんの人に観てもらいたいので、一応"目指せPG12"で作っていますが(笑)。でも加速していくんですよね。それは登場人物たちのキャラクターが規格から外れているからで、その人たちを何とか押し込めて家族で楽しめるっていうものになればなと思っているんですけど。

龍が如く 劇場版

龍が如く 劇場版 (trailer long version)

***

人気ゲームの実写版…というより、当然ながら三池崇史の任侠映画とおもって観た。
極論すれば、たまげた。感動した。染みいった。水を得た魚のように撮る監督。それを観る観客。
個人的には今世紀に入って低調だった雰囲気がこれ一本で払拭された感がある。
(や、『新・仁義の墓場 (2002)』や『荒ぶる魂たち (2002)』といった傑作もあったけど)

これまで培ったノウハウ&人材を惜しみなく投下。ある種、集大成的な魅力詰まる作品になってる。
三池崇史のヤクザ映画・Vシネの基本ラインといえば、極端過ぎるほど尖った表現だったり、人物描写だったり、メルティングポット的混沌や猥雑さだったり、救いのない袋小路的展開だったりするわけだが、いい具合にゲームが原作、というバイアスがかかって間口だけでなく作品の重みも適度に緩和されて客に伝わる。

龍が如く pic

理由のひとつには、脚本。十川誠志!が担当。一部で『劇パト』フェイカーと表され賛否のあった『交渉人 真下正義』でもみせたイキのいい、ある意味でベタな、熱いアニメライクな展開を約束。
これは正解だろう。どのくらいの再現率かは不明だが(えーと、決定稿読みたいかな…)、マンガな分なら三池とウマ、合うはず。だってさあ今回、押井守『イノセンス』の影響強すぎるカット頻出ですよ(ビル群のナイトカットのルックや、コマ劇前でのホバリング、ソープランドのドンパチをみなよ…三池、嬉々として撮ってる)。
同時に、これまでの三池作品のアーキタイプを辿ることのできる一本ではある。
筋立て自体はさして新味はない。だってさ、『鉄コン筋クリート』みたいな話しでもあるわけで。
(同じくバック2ベイシックな黒沢清『叫』とも対照的に、本作は陽性ではある)

つぎに、暴力描写。冒頭の引用のとおり、映倫とレイティングで闘ったようだが結果的には、一般公開(同じ邦画の『どろろ』『さくらん』はPG-12)を勝ち得ており、そういう面でのレンジの広さは注目すべきでは?
ここで三池が用いた方法論は、痛みよりギャグや軽さに注力した描写。いわゆるスラップスティックで、かつジョン・ウーの理論。正直これは、如何なものか?っつうスレスレの描写もなくはないが、だが、軽く受け流せつつ、痛みは痛みとしてキッチリ引き受けたこの方法に間違いはない。
三池の過去作のなかでは、ええと…『大阪最強伝説 喧嘩の花道 (1996)』や『岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 (1997)』、『鬼哭 KIKOKU (2003)』あたりに近い暴力描写ではないか。

最後に、このマンガな作品世界を引き受けるに足る役者の存在。オールスターキャストですよ!
北村一輝岸谷五朗も、最高に輝いている。他のキャストも隅々まで最高。光があたってる。
こと岸谷と、強引だが求心力持って場面を展開させる遙役の夏緒たんがスッバラシイ。

この作品、劇場でこういう熱い作品が観られるという、ただそれだけのことに感動した。
たしかに突出した表現はここにはない。だが限定された戦域で勝利すること…少なくとも、『漂流街 THE HAZARD CITY (2000)』で持ち得なかった芳醇さと手練ぶりは評価されるべきだろう。
イラついたV撮りも、PS2で自宅再生する感覚を想いうかべれば。ちなみに撮影は山本英夫だど。

パンフ買いたかったが売り切れだったよ(ええと、パンフ買う=DVD買うの図式アリ)。

(ミューズ1にて)
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