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復讐するは我にあり (1979)
2007 / 04 / 08 ( Sun )
日常的に、まあ余りたのしいこともなく、かといってフィクションでたのしい気分に浸りたいかといえば、嘘っぱちの輝きなんかで満たされるような浅い空洞ではないわけだ。つうことで、自然にこういうDVDに手が伸びる…しかし、なんでウチの棚にはこういうのしかないのだろう?

たまたま先日、この原作がTVドラマ化されたようだけど、当然ながら観てないので…。
そう、イマヘイ版を観たのだった。結果、観なきゃよかった、と落胆。

出来が悪いとか、つまらないではなく、感想としてはその逆なのだけど、主人公(緒形拳)の無軌道でフリーダムな逃走劇(とその惨たらしい過程)に付いて行くのにやっとで、観ていて腹が痛くなったり、サケが不味くなったりと不幸がおれにも圧し掛かる…たかが映画なのに。

さして理由も示されず緒形拳が各地で悪さするなか、妻の倍賞美津子と舅である親父の三國連太郎との歪な愛の形が温泉宿で描かれ、くわえて逃亡先の浜松の連れ込み宿では小川真由美清川虹子の親子とのヒリヒリした関係に緒形が闖入する格好。

原作は佐木隆三。ただの強盗殺人鬼の遍路ではない。シリアルキラーものの恐怖を煽るでなく、もう行き場のない人間たちがただ右往左往するだけ。緒形の道行きのバックグラウンドは生々しくもとんでもないことになっており、観る者はそれにいやがうえにも付き合わされてしまう。

あー…こうしてみると、おれの得体の知れないフラストレーションなぞ大したもんじゃないな…と、緒形の端正な顔立ちや三國の相貌、倍賞の艶かしさや肉体、清川の刃物のような言葉等々が目蓋の裏に焼きつく。

血とカネ…欲望渦巻くにんげん模様。おいでよにんげんの森。

復讐するは我にあり

(DVD鑑賞)
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