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スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ (2007)
2007 / 09 / 18 ( Tue )
期待と不安で云えば、遥かに不安が上回っていた。話しだけ聞くとおもしろそう、だけど…。
三池の場合、得てしてバジェットがでかいほど不安の的中率の精度が上がる(バジェットの大小と、本来の出自であるヤクザ/ヤンキーVシネからのブレ幅の大小でおおよそ予測が立つ)。
要するに、カネのかかった、なおかつヤクザ物でない企画で良作はないと断言してもいい。

スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ

(邦画だけど、邦画なのに)力いっぱい精一杯作った、という点は評価したいが、カネ払ってしまえばそれまでのこと。そんな配慮や勘案、ふっつーの観客はしない。

***

そんな不安…を抱えて観た。予感は見事的中していた。いっそ伊藤英明が機械化して(脇にはメーテル化した木村佳乃が)復活するとか、タラちゃんが「♪じゃんごぉぉ~」ってエンドロールにパク合わせするとかの、荒唐無稽さを期待していたのだが…(サブちゃんのカヴァーまじ最強)。

でも、なんか憎めないよね?自主映画シーンなんかは別にして、硬直化した企画しか通らないメジャー邦画界でこういう試みは、出来はどうあれやっただけエライとしか云いようがない。この蛮勇は三池にしか許されないきがするし。

云わば、ウェスタンと源平合戦の三池流のフュージョンなのだけど、ネタ的な新味はまるでない。
出てくる連中も荒くれ者がただ騒いでるだけ…そこへ漫画なキャラクターが次々とアクションを披露し、適度なお色気とコメディが合間塗される。

三池、真剣になって撮るジャンル映画は最高なのに、なぜ茶化す真似をするのだろう。
初期の『フルメタル極道』や『不動』は、限られた手持ちの札で原作漫画を超えてやろうという切羽詰った止むに止まれぬ想いが、ああいう異常すぎる結果を産み出したのであって、決して茶化してはいない筈だった。

いつしか寸止めで、「ココで笑ってちょうだい」的な甘さが広がりだし(『漂流街 THE HAZARD CITY』までは未だマシ)、中途半端に何でも許される(茶化せる)スタンスを勝ち得たのがアダとなり、正当な評価が得られないことが三池にとっての不幸だ。ダメなものはダメと、何故誰も云わない?
(複数の製作ラインから、企画もバジェットもバラバラなオファーが来るから…かなあ。そーゆー意味で『龍が如く 劇場版』は、無理のない範囲でコミカルさが光る久々の快打だったが)

***

桃井かおりが大変よかった。もっと観たいとおもわせる唯一のキャラクター。そのほかの役者は大概予想の範疇なんだけど、保安官役の香川照之はハシャギすぎウザすぎ。木村佳乃がお色気要員なのにエロさ皆無で、特にダンス、スタンドインで誤魔化せよ!と懇願したくなる気まずさ。佐藤浩市(こいつ安易に仕事しすぎ&選ばなすぎ)は田舎が嫌で嫌で仕方がなかったんだろうな…と推察できる投げやりぶりで、それはそれでよかった。

スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ

YouTube - SUKIYAKI WESTERN DJANGO Trailer

(17日、フォーラム5にて。予告はホント最高なんだけどな)
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